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ジェンソン・ボーンについて

映画の世界で「最強の暗殺者」という二つ名が付く登場人物は数多くいると思います。ゴルゴ13だったり、レオンだったり、スミス夫妻だったり、中村主水だったり。そんな中でも私のお気に入りで、この人ことが「最強の暗殺者」に相応しいと思う人物、それがジェンソン・ボーンです。ジェンソン・ボーンは、ロバート・ラドラムの小説「ボーン・アイデンティティー」三部作及び、マット・デイモン主演の映画「ボーン」シリーズ(「ボーン・アイデンティティー」「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」「ボーン・レガシー」)に登場する架空の人物です。ここでは主に謎に包まれたジェンソン・ボーンの過去や、マット・デイモンがスタント無しで演じた迫力の戦闘シーンなど見所満載の「ボーン」シリーズについて徹底解明していきたいと思います。

「ボーン」シリーズとは

「ボーン」シリーズは、作家のロバート・ラドラムが創造した、心因性健忘(記憶喪失)に苦しむ架空の元CIA暗殺者、ジェイソン・ボーンを主役としたスパイ映画です。脚本はそれぞれ、ラドラムの3冊の小説を原作としています。ジェイソン・ボーンはマット・デイモンが演じました。第1作「ボーン・アイデンティティー」はダグ・リーマン、第2作「ボーン・スプレマシー」と第3作「ボーン・アルティメイタム」はポール・グリーングラスが監督し、第4作「ボーン・レガシー」はトニー・ギルロイが監督し、4作品すべての脚本にギルロイが参加しています。本シリーズはCGIを用いたものが増えた近年のアクション映画とは対象的にリアリズムを重視していることで有名です。

製作
ダグ・リーマン監督は、高校生のときに読んで以来ロバート・ラドラムの「暗殺者」のファンだったと述べており、リーマンが「スウィンガーズ」を作り終えた頃に、小説の映画化を企画しようと決めたそうです。ワーナー・ブラザーズからの本への権利を手に入れて2年以上の後、脚本家のトニー・ギルロイと更に1年に渡って脚本を開発し、映画は2年間の製作活動に直面しました。リーマンはボーン役の俳優として、ラッセル・クロウ、シルヴェスター・スタローンを含む広範囲にはたる俳優と接触しました。最終的にマット・デイモンをボーン役にキャスティングしました。撮影の合間にも脚本の書き直しが何度も行われ、リーマンは絶えずユニバーサルの幹部と言い争い、製作は難航したそうです。2003年6月、ユニバーサルはイギリスの映画監督、ポール・グリーングラスが続編の「ボーン・スプレマシー」を監督すると発表しました。グリーングラスは3作目「ボーン・アルティメイタム」も監督しました。ユニバーサルは元々、「ボーン・アルティメイタム」がシリーズ最終作とするつもりでしたが、2010年6月にトニー・ギルロイが2012年に公開を目指して脚本を書いていることが報じられました。同年10月にはシリーズ4作目となる「ボーン・レガシー」が2012年8月3日に公開となることが発表されました。また、「ボーン・レガシー」にはボーンは登場しないことも発表されました。「レガシー」はリブートや前日譚の類ではなく、シリーズと同一世界でボーンのような新キャラクターが活躍するスピンオフ作品になると、ギルロイは語っています。

ジェンソン・ボーンの経歴:小説版

ジェイソン・ボーンの過去は謎に満ちており、それが生涯彼を苦しめることとなります。本名はデイヴィッド・ウェッブ。米国国務省内の外交官のキャリアであり極東のスペシャリストでした。ボーン・アイデンティティーの前、ウェッブはDaoという名前のタイ人女性と結婚し、二人の子供・JoshuaとAlyssaと共にカンボジアの首都・プノンペンに住んでいました。しかし、ベトナム戦争の最中、カンボジアに迷い込んだ飛行機が2発の爆弾を投下した上にメコン川付近を機銃掃射し、ウェッブの妻と子供二人はそれらに巻き込まれて殺されてしまいます。この飛行機がどこの国のものだったのかはわからず仕舞いでした。何故なら全ての国家が責任を負いたくないが為に「自国のものではない」と口をそろえて否認したからです。愛する家族を失ったウェッブは、ホーチミンに移りメデューサという名の特別極秘結社の特訓を受けるようになります。ウェッブは激しい怒りを覚えており、どのような手段を使ってでも家族を殺したものに復讐をしたかったのです。メデューサに参加することで復讐する手段を見付けられると考えていたのでした。この頃から彼は「デルタ・ワン」というユニット内の名前でしか呼ばれなくなりました。「デルタ」はメデューサの中でもずば抜けた才能を発揮しました。メデューサは殺人・逃亡・密輸・武器商人・麻薬所有などの前科持ちばかりで構成されていましたが、「デルタ」は彼らを統率し、すべての任務において成功を収めていました。しかし、「デルタ」がウェッブであるという事実は多くの人に知られており、彼をおびき出すために彼の兄である米陸軍中尉のゴードン・ウェッブが誘拐されてしまいます。ゴードンを救出する作戦の最中、メデューサのメンバーの1人であるジェイソン・チャールズ・ボーンという男が二重スパイであることが発覚します。ボーンは人身売買や麻薬取引、密輸、暗殺などの違法行為に関与していました。このことを知った「デルタ」はボーン自身が救出作戦で危害に晒されている中で処刑してしまいます。アメリカ政府はメデューサの存在やメンバーを知られるわけにはいかないため、ボーンの死亡は報告せず、MIA(参戦の最中に行方不明になったこと)として処理しました。ウェッブはその後、「ジェンソン・ボーン」と名乗るようになります。それはボーンがMIAという立場で処理されていること、また実際のボーンが残忍な人物であったことを利用するためでした。

ジェンソン・ボーンの経歴:映画版

映画版の設定では、本名がデイヴィッド・ウェッブであること以外は大きく異なっています。1970年9月13日にミズーリ州、ニクサにて生まれ、CIAに関わる前はアメリカ陸軍特殊部隊群の大尉でした。ボーンはCIAが考案したトレッドストーン計画に自ら志願していることが判明していますが、詳細な理由は明らかにされていません。アメリカ陸軍特殊部隊群を経て工作員になった経緯もあって、戦闘技術や身体能力は一流の域に達していますが、記憶を無くして以降は殺人に対する拒絶心を持つようになり、劇中での戦闘時には相手の命を奪わず無力化させることを第一にしています。このため、銃器の類はよほど危機的状況でなければ使おうとせず、警官との戦闘時に奪った拳銃を戦闘終了直後にゴミ箱に捨てる場面もありました。また、「アルティメイタム」終盤では自分を狙っていた工作員を殺せる状態にありながら、殺さずに見逃しています。

トレッドストーン計画

トレッドストーン計画とは、CIAが発案した拷問などを利用して長期の洗脳、人格改造を行うことで暗殺要因を育成するという工作員育成計画です。デイヴィッド・ウェッブ改めボーンは、その成功者の第一号でした。「アルティメイタム」の終盤では回想シーンとして、長時間無睡眠状態にさせられたボーンが命令通りに拘束されていた男を拳銃で撃ち殺し、これをもってこれまでのウェッブとはもはや別人の工作員になったと認められる場面があります。ジェイソン・ボーンと言う名前はウェッブに与えられた偽名の一つであり、それ以外にも作戦に応じて多数の偽名を持っています。ボーン以外にも複数の人間がこの計画に参加しています。計画実行にあたっての研究施設はニューヨークの東71丁目415番地に存在しています。計画の総責任者はCIA作戦部長ウォード・アボットです。研究施設はアルバート・ハーシュ博士が総指揮を取り、訓練監督官としてCIA局員のニール・ダニエルズが駐在していました。実働作戦の現場指揮は同じくCIAのデッド・コンクリンが行いました。ボーンは洗脳工程終了のテストとしてロシア議会の議院であるウラジミール・ネスキー暗殺作戦を指示され、罪をネスキーの妻に着せる形で両名を殺害し、作戦を成功させました。この作戦は実はロシアの石油王であるユーリ・グレツコフと癒着していたアボットが私利私欲のためコンクリンに命じて行った作戦であり、記録に残っておらず、後にトレッドストーン計画の広報支援要員としてボーンらのバックアップに当っていたCIA局員のニッキー・パーソンズも事実を知りませんでした。その後、ボーンはフランス、パリを拠点に活動、滞在中のアフリカ某国の元独裁者であるニクワナ・ウォンボシの暗殺作戦に実働要員として参加します。ウォンボシのクルーザーに目をつけたボーンはジョン・マイケル・ケインという偽名を用い、船舶業者に成りすまして情報収集を行います。そしてクルーザーで航海中であったウォンボシを襲撃しますが、そこにウォンボシの子供らがいたために殺害を躊躇してしまいます。結果、暗殺に失敗し、ウォンボシの護衛に銃撃を受け負傷します。海上に身を投げて逃走しますが、負傷が原因で重度の記憶喪失に陥ってしまいました。

その後

海上で漁師に救助されたボーンはウォンボシ暗殺の件や自身の身分はおろか、自身の氏名すら忘れており、治療の際に取りだされた体内に埋め込まれていたマイクロカプセルの情報からスイス・チューリッヒの銀行に向かい、そこで入手したパスポートなどの身分証を手掛かりに記憶を失った自分が何者であるのかを探るため、パスポートに記載されていたパリへと向います。一方、ボーンが作戦に失敗し、逃走したと考えていた現場指揮官のテッド・コンクリンは事態収拾のためにトレッドストーンの工作員を派遣。ボーンが失敗したウォンボシの暗殺を改めて遂行すると共に現地警察の協力を得てボーンを追います。ボーンは偶然知り合ったマリー・クルーツという女性の協力の元、追跡チームの襲撃を交わしながら手がかりを追ってスイス、フランスとヨーロッパ各地を転々として情報を集める内、自身がウォンボシ暗殺に関わっていることを察したボーンはコンクリンに接触します。コンクリンはボーンを「自分が手塩にかけて鍛えたお前は、子供の前で人1人殺せない役立たず」と罵倒しますが、記憶を失ったことで殺人への嫌悪感が芽生えていたボーンは自分をこれ以上追跡しないように恫喝し、各地を巡る道中で愛し合うようになったマリーと共に姿をくらませます。トレッドストーン計画の総責任者であるウォード・アボットは事態の収拾が不可能になったと判断し、指揮官であるコンクリンを抹殺することで収束を図りました。結果、コンクリンは工作員によって暗殺され、彼の死をもってトレッドストーン計画は終了しました。